結婚協奏曲



KIEFER ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■




 これは両親を事故で亡くしながらも、力をあわせて一つ屋根の下で暮らす兄妹のお話。

親代わりとなり家長をつとめる、大手企業会社員の「ジュリアス」。
学生時代のモデルのバイトが高じて本業となっている次男の「オリヴィエ」。
長男の強い勧めもあり大学への進路を選んだ現在海外留学中の長女「アンジェリーク」。
プロチームからの誘いもあり卒業後はプロ選手となる高校3年の三男「ランディ」。
留守中の姉に変わり家事をしているが、料理だけは不評の高校1年の次女「アンジェリーナ」。
生来の末っ子気質で皆に可愛がられ(からかわれ?)ている中学2年の「マルセル」。

 今回のこのお話は、長男の結婚での事‥‥‥。

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 「それでは、私はオリヴィエとアンジェリークを迎えに空港まで行ってくる。
  皆遅れずに学校へ行くのだぞ」
 「は〜〜い」
 「オリヴィエお兄ちゃんとお姉ちゃんの便って何時の便なの?」
 「オリヴィエがフランスからので10時15分、アンジェリークがイギリスからので
  10時54分の便だ。後は頼んだぞ、ランディ」
 「はい、兄さんも気をつけて」







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 「ハ〜〜イ、兄さん。ひさしぶり」
 「!!オリヴィエ!!」
 「アンジェリークがつくまでかなり時間あるわね。どこで時間潰す?」
 「‥‥‥‥‥‥‥‥オリヴィエ、また一段と派手になったのではないか?」
 「そお?」
 「今さらそなたの仕事についてとやかく言うつもりもないが‥‥、
  せめてプライベートくらいは、普通の格好をしてくれないか‥」
 「やぁ〜だ、かたい事言いっこなし★。モデルなら普段の姿も気にしてなくちゃ。
  それよりあたし喉乾いてるの。機内のコーヒーってまずくって‥‥。
  どこかでお茶でもしましょ」







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 「ーー兄さぁーん!!。オリヴィエ!!」
 「はぁ〜いアンジェリーク。変わりなさそうね。‥‥あら?」
 「‥‥‥アンジェリーク‥‥その後ろの男は知り合いか?」
 「あ‥紹介するね。向こうで一緒に暮らしてるクラヴィス」
 「なっ!!!???」
 「へえ〜〜、あんたって男見る目あるじゃない」
 「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
 「どどどどういう事だアンジェリーク!!。い‥一緒に暮らしてるというのは!。
  まままさか、そういう関係なのか?」
 「兄さんったら‥‥男と女が一緒に暮らしてて何もない訳ないじゃない」
 「オリヴィエ、そなたは黙っていてくれ。‥‥どうなんだ、アンジェリーク!」
 「うん‥‥‥あのね、私も結婚しようと思うんだけど‥‥いいかな?」
 「なっっっっっ!!。何を考えているんだ!!!」
 「‥‥‥でも、来年の今頃は兄さん、叔父さんになるんだし‥‥
  籍は入ってなくちゃまずいと思うんだ‥‥」
 「なっっ!!。叔父さん???」
 「あらあんた、おめでたなの?」
 「うん!。お腹触ってみる?、少しぷくってしてるの」
 「あらほんと」
 「アンジェリーク!!!。一体何を考えているんだ!!!!!。
  イギリスへは勉学の為に留学をしているのではなかったのか!!??」
 「勉強はきちんとしてるよ。それとこれとは別の話だもん。
  彼も色々協力してくれてるし‥‥‥‥」
 「そーーいう話では!!」
 「まあまあ、話の続きは家に帰ってからにしましょ?。
  あたし、いいかげん疲れちゃった。早くゆっくりしたいし‥ね?」
 「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」







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 「へえ〜〜、じゃあ、お兄さんとお姉さん帰って来てるんだ」
 「ああ。もう家についてるんじゃないかな‥‥‥。
  それより、いいのか?、俺みたいな部外者がかってにプールに入ってて‥」
 「いーのいーの。どうせ皆まだ来ないんだし。
  それに、ランディは夏休みの間ずっと合宿やら練習やら大会やらで
  休みのあう日が全然ないじゃない。
  だからこーやって、少し早い夏休みの気分を味わってるんでしょ」
 「‥‥ごめんレイチェル。時間が空いたら必ず埋め合わせするから」
 「いーよ‥‥もう‥‥。体だけは気をつけてよね」
 「うん」







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 「ジュリアスの結婚式までもう少しですね〜〜。早いものですね。
  ついこの間婚約したばかりなのに‥‥」
 「ルヴァさんも結婚式出るんでしょ?」
 「もちろんです。親友の晴れ姿ですからね〜‥‥」
 「‥‥‥ディアさん、きっときれいなんだろうな‥‥‥。
  いいなあ‥、私もウェディングドレス早く着てみたいなぁ‥‥」
 「!!ゴホッゲホッゴホッ!!!!!」
 「やだ!?。大丈夫ですか?」
 「‥‥ケホッ‥‥‥ええ、平気です‥‥‥」
 「ルヴァさん‥‥私、ジューンブライドに憧れてるんです。覚えておいて下さいね」
 「//////////////」







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 「ゴメ〜〜ン、待った?」
 「いいえ、わたくしも今来たところですわ。
  でも、飛行機がついたらすぐに電話くださるって言ってらしたのに‥」
 「ごめんごめん、なんだかそんな状態じゃ無くなっちゃって‥。
  実は…かくかくしかじか…こーいう訳で、もう兄さんかんかんに怒っちゃって大変だったのよ。
  で、この後もゆっくり出来ないんだけど‥‥」
 「そういう事なら仕方ないですわ。
  アンジェリークさんはオリヴィエにとって大事な双児の妹ですものね」
 「ほんとにごめん。落ち着いたらゆっくり時間とるからさ★。
  ‥‥でも、こんな調子じゃあたし達の事は言い出しづらいわね‥」
 「わたくし別に急いでなんかありませんわ。その時が来たらで‥‥」
 「あんたがよくても、あたしがよくないの。
  それでなくても、いつもあんたの側にいてあげられないんだから‥。
  紙切れ1枚の事でも、何か目に見えるつながりを作っておきたいのよ」
 「そんな心配は無用ですわ。わたくしオリヴィエ以外の人は目に入りませんもの‥」
 「‥‥‥‥ロザリア‥‥‥。ありがと★」







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 「え?」
 「だから、お兄ちゃんの結婚式の時にディアさんにブーケをプレゼントしようと
  思うんだけど、一緒に花屋さんによってお花を選ぶの手伝ってくれる?」
 「ええ、もちろん。‥‥花嫁さんのブーケかぁ‥‥。
  ディアさんとても素敵な人だから、きっときれいな花が似合うわね」
 「ドレスを選ぶ時に僕も連れてってもらったけど、白くてスレンダーな
  ドレスだったんだ。凄くきれいだったよ」
 「やっぱり花嫁さんは白いウェディングドレスよね」
 「うん。でもアンジェには白より薄いピンクのふわっとしたドレスが似合いそうだね」
 「ええ?(/////////)」
 「うん、いいかも。‥アンジェ?」
 「なっっ何!?」
 「その時は僕が隣にいないとダメだからね?」
 「(//////////////)」







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 「ジュリアス?、入りますよ?」
 「ディアか‥‥。アンジェリークに頼まれて来たのなら無駄な事だ」
 「アンジェリーク‥‥すっかり落ち込んでましたよ。
  話も全部聞きました。どうしてそこまで反対するのです?」
 「‥‥‥‥私は死んだ両親に誓ったのだ。弟、妹達を必ず守ってみせると‥‥‥。なのに‥‥‥」
 「それもありますけど、本当の理由は他にあるでしょう?。あなたはそんな事よりも、
  まっ先に自分に教えてくれなかった事に腹を立てているのでしょう?。
  一緒に暮らす恋人が出来た事も、結婚する気がある事も、赤ちゃんが出来た事も‥‥。
   アンジェリークはきっと、あなたが自分の事を心配するだろうと思って
  言い出しづらかったのだと思います。‥‥‥‥けど
  そろそろおめでとうをいってあげないと、可哀想ですわ。
  きっとあなたに一番に祝福して欲しいはずですもの」
 「‥‥‥‥‥そうだな。そうかもしれぬ。‥‥‥ディア、そなたは私以上に私の事が分かるのだな」
 「それくらいでなければ、結婚する気になんてならないですわ。さぁ‥‥‥」







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 「‥‥‥‥アンジェリーク‥‥‥」
 「!!‥‥‥‥‥‥‥なあに?」
 「‥‥‥‥‥‥‥その‥‥‥‥‥‥‥‥‥つまり‥‥。
  !!‥‥‥アンジェリーク、身重の女性が床に直接座るものではない。腰が冷えるであろう」
 「あ‥‥‥‥はぁい‥‥‥」
 「アンジェリーク、もう私はそなたのする事に反対はせぬ。
  そなたの好きなようにするといい」
 「!!‥‥兄さん!?(||||||||||||||||)」
 「そのかわり、何か困った事が起きたらすぐに私の所に来るのだぞ。よいな?」
 「!!それじゃぁ、私達の事許してくれるの?」
 「許すも許さないもないであろう。
  そなたのお腹の中には、確かに新しい命が宿っておるのだからな」
 「兄さん!!」
 「きっとそなたによく似た子が産まれるであろうな‥‥‥」
 「ありがとう!!兄さん!!」
 「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
 「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥それにしても、そなたの連れはちっとも喋らぬな。
  まさか口がきけぬ訳でもあるまい?」
 「‥あ、違うの。ただ緊張してるだけなの。
  初対面の人とはいつもこうだし‥‥。私の時も最初はこうだったもの」
 「‥‥‥にしても、本当にこの男に妹を任せてもよいのであろうか‥‥‥」
 「だ‥大丈夫よ」
 「‥‥‥‥‥‥‥‥幸せにする」
 「!!!!」
 「‥クラヴィス‥(////////)‥‥」
 「‥‥必ずだ‥‥」
 「‥‥嬉しい、クラヴィス‥‥‥」

 「‥‥‥‥ジュリアス‥‥‥‥ジュリアス!」
 「あ!!‥‥ああ」
 「これ以上はわたくし達はお邪魔ですわ」
 「‥そうだな‥。
     (アンジェリークめ‥‥人を”娘を嫁に出す父親”みたいな心境にさせおって。
      私はそなたの”兄”なのだぞ‥‥‥‥)
  ディア」
 「はい?」
 「将来、私達に子供ができるとしても娘はいらぬ‥」
 「ええ??。何故ですの?」
 「このような気持ちはアンジェリークだけで十分だ」
 「まぁ‥‥そんな事言って‥。アンジェリーナの時はどうするんですの?」
 「あれはまだまだ子供だ。結婚なぞ遠い先の話‥‥‥」
 「そうかしら‥‥」
 「?」







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 三日後、ジュリアス、ディアは無事結婚式を挙げ、
 一年後、クラヴィスとアンジェリークの間にも、元気な男の子が産まれた。
その翌年、ルヴァとアンジェリーナが電撃結婚をし
同年末には、ジュリアスとディアの間にも子供が産まれたが‥‥
その子は両親共によく似た『女の子』だった‥‥‥‥‥。




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カウンターGET「444」をとった、「なっぱさん」のリクエストで
『女性キャラたちとその彼たちのドタバタラブコメディ』
というオーダーでしたが、いかがだったでしょうか?。
テーマの一つ屋根の下はちょうどTVで再放送をしてたからです。
「そこには思いっきり愛があるからな。」く〜〜〜〜〜っっ!!
あんちゃ〜〜〜ん!!!、てかんじ。






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